前回のブログで「国語が苦手な人は自分中心の視点での書き方、読み方をする」という主旨のお話をしました。
では、なぜそれが国語という科目の低迷につながるのでしょうか?
例えば、中学生が作文を書く場合、よく言われるアドバイスに次のようなものがあります。
「単に自分の意見を書くだけでなく、予想される反論を書き、さらにそれに対する自分の意見(反論)を書くことで、その作文の説得力は自分の意見を書いただけよりも何倍にもなる」
・・・ここで言われているのは「自分の視点」だけでなく「第三者の目」あるいは「複眼思考」によって、「他者の視点」も加味して「自分の意見をまとめ上げる」という行為です。
簡単に言えば「うちのママのカレーは日本一」と書いていた小学校中学年生の時代から「母の作るカレーはおいしい。なぜならば○○だからだ。もちろんXXという人もいるだろう。しかし母のカレーは△△なので、私には日本一に感じられるのだ」という作文を書くことを小学校高学年生や中学生は要求されていることになります。
国語という科目が11歳位を境にして、明らかに「第三者の目」「複眼思考」といういわば「大人の視点・思考」を要求し始めていることが分かります。
従ってこの11歳以降に国語が苦手という人は、この「大人の視点・思考」を徐々に身に着けていく必要があるわけです。