こんにちは。
前回の「これをやってはいけない」に対し、保護者の方から「ではどうすれば苦手な科目を勉強するようになるのでしょうか?」というご質問を頂きました。
保護者の方、受験生から見ると至極もっともな事と考えます。
そこで今回は
「苦手な科目はとっつき易い分野から学習を始めよう」
という提案をしたいと思います。
もう少し具体的に話をしますと以下の3点になるでしょうか。
①.「苦手な科目の中でも、得点のとれる分野・得意な分野から学習を開始しよう」
たいていの受験生は苦手な科目でも、得点が取れて苦手意識の少ない分野を持っています。
例えば「数学の計算問題」「社会の歴史分野」などにその傾向が多くみられるように思えます。
そこで、まずは「得点できる分野」「苦手意識の少ない分野」から学習を始めることをお勧めします。
そうして、その分野で現在以上に得点が出来るようになれば、次の「攻略可能性が高い分野」を学習すればいい訳です。
②.「得点のとれる分野・得意な分野がなければ、取り組みやすい分野の学習を始めよう」
中には「①のような分野がどうしてもない」という受験生もいます。
そのような人にはその科目を学習するきっかけとなる分野からスタートすることを提案します。
例えば、私の経験上「国語の漢字・語句」「理科の生物」等が比較的取り組みやすい人が多いと感じています。
いわば「突破口としての分野を作ること」になります。
こうして少しずつ対応可能な問題・分野を広げることが出来るのです。
③.「その科目での目標得点/偏差値を想定して学習を進めよう」
埼玉県公立高校受験生の内、全ての問題を解かなければならないという人はいません。
どんな「難関校」であっても、合格のボーダーラインは500点満点よりも下です。
それであるから、模擬試験でむやみやたらと高い得点を目標としたり、取れなかったと言って激しく落ち込む必要はないのです。
それよりも「5科500点でどれくらい取ればいいのか」「その中で得意科目・苦手科目の得点比率をどうするか?」を考えた方が有効です。
ただしこの得点/偏差値の想定には、入試や模試のデータをしっかり考えている先生の力が必要なので、早めに協力を仰ぐといいでしょう。
なお前回紹介した「苦手な科目を全く学習しなかった受験生」も「苦手科目を得意科目でカバーできる」と考えていたのかもしれません。
ただこの人の場合、進学校を志望校にしていたので「入学後に困ることになる。今、少しでも理解を進めよう」とアドバイスをしていました。
実際、進学校、特に難関校では「入学後に苦手分野の応用問題オンパレード」という学習内容になります。
そこでこういった高校の志望者は早めに苦手科目対策に取り組んだほうがいいのは明らかですね。
何故ならば、苦手科目の克服は時間が掛かりますし、部活動が終わってからでは「手遅れ」の可能性があるからです。
では本日はこの辺で失礼します。