「より実用的な文章問題」? ~国語出題予想~

明けましておめでとうございます。

今年もよろしくお願いします。

 

さて、今後数回で今年2023年の埼玉県公立高校入試問題を予想してみようと思います。

第1回は「国語」です。

 

まずは例年の国語の入試問題の構成を記載します。大問1~5で成り立っていますが、

 

1小説読解問題

2漢字・文法・語句選択問題

3論説文読解問題

4古典問題

5作文問題

 

という構成は、数十年というレベルで変わっていません。そして、今年の入試でも同じ構成になるであろう事が容易に想像出来ます。

但し、この数年でその内容に若干の変更点がありました。

時系列に並べてみます。

 

2019年 大問2の問4以降の問題に会話文が挿入され、単純な語句を当てはめる問題から、会話文が成立するように会話を選択する問題や話の内容を問う問題が出題された。

2020年 作文問題の字数が前年までの195~225字に対し、165~195字に減少。配点も16点から12点になる。その分、小説問題・論説問題に各1点加点、大問2の問2は問題数が2問から3問になり、配点も2点増えている。

 

2018年大問2の問4 シンプルな構成で語句を質問しています
2018年の大問2問4 シンプルに語句の質問をしています

 

2019年大問2問4 新聞投稿とそれによる話し合いという状況設定で「より実用的な文章」の問題になっています

 

2020年大問2問4 前年よりも1問2点の加算があり「実用的文章」の問題が定着しつつあるようです

 

これはおそらく大学入試の「共通テスト」の新指導要領によって出題される問題に対応しようとしたのではないかと考えられます。

 

2022年11月15日読売新聞 2025年スタートの大学入試共通テストの国語の試作問題で、現時点ではない「実用的な文章」が20点を占めているとしています。

 

ところでこの「共通テスト」の試作問題では図やグラフが使われていますが、これは大問5作文で常に出題されているものです。

 

2018年大問5 作文の問題ではこのような円グラフのほか、棒グラフ等ほぼ毎年グラフが参考資料として提示されています。

 

さて「実用的な文章」として大問2の問4を変更し、作文の字数と配点を削ってきたわけです。

上記のようなことから考えて、2023年度の入試ではどのような問題が出題されるのでしょうか?

 

「図やグラフを読む」という観点からは、作文の字数・配点を元に戻す可能性が考えらrます。

また「実用的な文章」ということから大問2の問4の配点はそのままにするということもありえます。

 

ただし、いずれの場合も

「変更があっても2019年以前の配点に戻る程度である」

と想定されます。

いきなりそれ以上の変更を設けると、問題のバランスが大きく変わってくるからです。

それは受験生にも採点者にも望ましいものではありません。

従って、大きな変化ではないでしょう。

 

ですから、現時点では

受験生には「過去問の学習を続けて、弱点の修正に集中すること」

が、国語で安定した成績を上げる出来る方法であると申しておきます。

 

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