「時事問題は出ないが・・・」 ~社会問題予想~

こんにちは。今回は社会の問題を予想し、対策を考えてみます。

 

まず、今年の埼玉県公立高校入試を受験する人は

次のようなことを調べて、考えて、答えられるようにしておくといいでしょう。

 

「円高とは何か? どういうメリットとデメリットがあるのか?」

「物価が上がった時に政府が行う政策は?」

「所得税と消費税はどう違うのか?」

「一票の格差とは何か?」

「小選挙区制と比例代表制はどう違うのか?」

「どうすれば働くことと生活のバランスが取れるようになるか?」

「2011年以降の日本の発電では、何が問題になっているのか?」

 

なぜこのようなことが問題として考えられるのか。

それを以下に見ていきます。

まずは、これまでの科目同様、出題傾向についてです。

埼玉県の社会科の入試問題は大問1~6で構成されており、その内容は以下の通りです。

 

大問1 世界地理

大問2 日本地理

大問3 古代・中世・近世史

大問4 近代・現代史

大問5 公民(政治・経済・国際関係)

大問6 三分野総合

 

 

次に各大問で例年よく出題される傾向の問題を以下に記載します。

 

大問1 六大陸と三大洋の名称・位置

北緯・南緯、東経・西経等の位置関係

     各地の気候(熱帯・乾燥帯・温帯・冷帯・寒帯・高山気候)

     グラフ・表による国内産業の成長と貿易(輸出)の関連

 

大問2 気候(雨温図)

表による各都道府県の産業と特徴

     自然環境に伴う農業関連の問題

地形図

 

大問3 時代を代表する人物

該当時代の文化

世界史との比較

     各時代の政治の仕組み

 

大問4 出来事の時代配列

地図との融合問題

     政治的な用語の説明

大問5 人権の具体的な内容

     政治制度の説明

     現在の経済的課題の説明

国連を中心とした国際関連の問題

 

* 大問6は各分野の総合問題のため、大問1~5に重なる内容が多くなっています。

* 太字は苦手な人が多い「論述問題」でよく出題される内容です。

 

ところで、今回のブログのタイトルは

「時事問題は出ないが・・・」

になっています。

 

これは何か、と言いますと、

かつては他の都道府県の出題で、昨年のワールドカップ、一昨年のオリンピックのような直前に大きな話題となった記事の問題がありました。

特に多かったのは1998年の冬季オリンピック長野大会から2002年の日韓ワールドカップ頃だったと記憶しています。

開催都市や国を取り上げ、世界地理の問題として、あるいは近代・現代史の問題として知識を問う、というものでした。

ただ、最近では少なくなる傾向にあります。

そして、こうした「時事問題」は埼玉県では出題されていません。

 

オリンピックに関する問題。上記は栃木県の過去問。

 

しかし「OO年 XXが起きた」等のような歴史上の直接的な問題はありませんが、

現代の課題・問題として取り組むべきものについては、よく出題されています。

特に「公民」でその傾向が強く出ています。

 

具体的な例を上げますと・・・

2017年 「少子高齢化と財政(予算)」「一票の格差」

2018年 「国債発行の理由」「産業の変化に伴う輸出品目の変化」

2019年 「国連常任理事国の拒否権」「国別の少子高齢化と財政状況」

2020年 「日銀の役割」「ライフ・ワーク・バランス」「京都議定書・パリ協約」「地方交付税交付金について」

2021年 「首都圏の昼間人口・夜間人口」

2022年 「北海道の牛乳生産と課題」「累進課税制度について」「熊本市の水資源保全状況」

 

ここから主に見られることは・・・

・ 少子高齢化問題(日本、他国)

・ 財政問題(支出・租税収入、国債の発行)

・ 地方財政問題(地方交付税交付金・国庫支出金)

・ SDGS(ライフ・ワーク・バランス、京都議定書、パリ協定)

等、いずれも今の私たちの生活に直結するものと言っていいでしょう。

 

となると今年から数年以内で出題されるものとして予想されるのは

 

・ 為替相場(円高・円安)

・ 物価の上昇(2022年の重大ニュース)

・ 税金の仕組み(高齢者福祉・防衛費増大)

・ 一票の格差(衆議院の10増10減)

・ 日本の労働環境・雇用状況(「働き方改革」)

・ エネルギー問題(化石燃料の高騰)

 

等が考えられますね。

これが最初に上げた問題に繋がります。

 

こうした問題については

受験生の場合「1日1題テーマを決めて調べる」ことで対応出来そうです。

但しそれには周辺の大人の力が必要です。もちろん塾や学校の先生をはじめ、保護者の方にもご協力をお願いしたいところです。

入試までの時間は限られていますので。

中2生以下の生徒さんの場合「まずはニュースを見たり、新聞を読むことから」始めるといいでしょう。

最近では新聞を取っていないご家庭も多いので、ニュースの視聴は必須です。

 

以前、この地区No.1のW大本庄高校に合格した生徒さんがいました。

彼は中2までは社会は得意ではなかったのですが、中3になって成績が急上昇。その学習法を聞いたら

「この1年間、新聞の一面を毎日読んでいた。そうしたら政治や経済のことがだんだん分かるようになって、成績も上がってきた」

と言っていました。

こうして

「身の回りの社会の課題・問題に目を向けて、新しい知識を得る」ことが社会科への入試対応と思われます。

 

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