こんにちは。今回は埼玉県公立高校入試の理科の問題を予想してみます。
理科がどうにもこうにも苦手という人には朗報になるはずです。しっかり読んでください!
という訳でまずは、今年度の入試の各分野のねらい目です。
地学・・・「気象」もしくは「大地の変化・地層」
生物・・・「細胞分裂・遺伝」もしくは「生態系」
化学・・・「原子と分子・化学変化」
物理・・・「運動とエネルギー」
では、なぜこのような予想を立てたのか?
以下に説明します。
まず公立高校入試問題の構成を記します。
大問1 各分野からの小問
大問2 地学分野
大問3 生物分野
大問4 化学分野
大問5 物理分野
また、それぞれの分野の内容ですが、以下の通りです。
地学分野・・・【中1】大地の成立・変化(地層・火山・地震) 【中2】気象 【中3】地球と宇宙
生物分野・・・【中1】植物・動物の分類 【中2】細胞と動植物の器官 【中3】生物の成長(細胞分裂・遺伝)・生態系と食物連鎖
化学分野・・・【中1】物質と状態変化 【中2】化学変化と原子・分子 【中3】イオン・プラスティックと新素材
物理分野・・・【中1】光・音・力 【中2】電気 【中3】運動とエネルギー・エネルギー資源(発電)
では2017年~2022年までの大問2~5までの出題内容を時系列に並べてみましょう。
大問2(地学分野)
2017年 地震(中1)
2018年 地球・惑星の運動(中3)
2019年 火成岩(中1)
2020年 気象(中2)
2021年 地震(中1)
2022年 地球の年周運動(中3)
大問3(生物分野)
2017年 動物の器官(中2)
2018年 遺伝(中3)
2019年 生態系と食物連鎖(中3)
2020年 植物の分類・器官(中1・2)
2021年 動物の器官(中2)
2022年 動物の器官(中2)
大問4(化学分野)
2017年 化学変化(中2)
2018年 状態変化(中1)
2019年 化学変化(中2)
2020年 イオン(中3)
2021年 イオン(中3)
2022年 物質の状態変化(中1)
大問5(物理分野)
2017年 運動とエネルギー(中3)
2018年 電気(電磁石)(中2)
2019年 浮力(中1・3)
2020年 音(中1)・電磁誘導(中2)
2021年 電気(電力と発熱)(中2)
2022年 力(中1・3)
こうして見てみると次のような傾向があります。
・ 各分野共に2年連続で同じテーマ・項目で出題されるケースは少ない。
* 2020・2021年の化学(イオン)、2021・2022年の生物(動物の器官)はコロナ禍による範囲縮小の影響があったと考えられる。
・ 複数の学年やテーマ・項目を縦断するような問題もある。
* 2919・2022年の物理、2020年の生物には教科書改訂の影響も見られる。
このような状況から、各大問(分野)ごとの今年の出題テーマ・項目を考えてみます。
大問2(地学分野)・・・この2年間出題されていない「気象」が出題される可能性が高い。次点は「大地の変化」の「地層」か?
大問3(生物分野)・・・直近の3年間は中1・2年生の内容。従って中3の「細胞分裂・遺伝」が本命。次は「生態系・食物連鎖」にも注意。
大問4(化学分野)・・・4年ぶりの「化学変化」(中2)が本命。「イオン」との複合問題もあり?
大問5(物理分野)・・・中3の「運動とエネルギー」は2017年以降出題されず。そろそろ「出番」か?
ただし、これはあくまでも過去の問題傾向からの予想ですから、外れる可能性もあります。
理科がどうしても苦手な人には
「1月末の最後の北辰テストまでは、この内容で基本問題を解くのに専念する」
「その後、余裕があれば他のテーマ・項目の基本問題をやってみる」
「余裕がなければ、上記の予想中心の学習をする」
ということをアドバイスしたいですね。
実際、過去にはいつもの北辰テストでは「30点が関の山」という受験生が、私と二人でで予想を立てて基本問題だけを勉強しました。
本番での結果は、自己採点ですが何と45点。文句なしの合格を勝ち取っています。
繰り返しますが、理科が苦手な人は今から受験まで成績を伸ばそうとしても総花的になって中途半端に終わるケースがほとんどです。
それよりも、データに基づいてテーマ・項目を予想し、それを学習するほうが得点を上げられる可能性は高いと言えます。
参考になれば幸いです。