このGWに『総合商社』(田中隆之著・祥伝社)という新書を読んだ。高校3年生のクラスにいる「文系の学部に進学したいけれども、どの学部を選ぶべきか分からない」という生徒のヒントになればと考えたのがきっかけである。
私自身も、大卒後専門商社で働いた経験もあり、興味深く読むことが出来た。
商社というと、まず第一にメーカーから仕入れた製品を問屋や小売店に売るという役割が中心と考える人が多いと思う。
1970年代には「ラーメンからミサイルまで」という取り扱い品目の多様さが話題になっていた。また私が就職した1980年代には大型の公共工事などでは複数のゼネコンをまとめて工事を受注するなど、「モノからコトまで」の様相を示していた。
そして、同書によれば21世紀の総合商社は「トレーディング(製品販売)」「関連会社の事業運営」「関連会社への投資」が収益の三本柱になっている。
当初、貿易会社としてスタートした総合商社は時代と共にその事業・情報・人材を活かし、顧客のニーズに対応してきた。またシーズを開拓し、その存在理由を広げてきた。
塾も単に「勉強を教える」だけではその存在理由を問われてしまう。「あの塾だから」という保護者、生徒の高い評価を得てこそ今後も運営が出来るのだと痛感した次第である。
『変換』の必要性
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