こんにちは。
今回は当塾で見られた失敗談をお話しします。
これを読んでいただければ
「勉強に時間を掛けても成績が上がらないのには、このような理由もある」
という事がお分かりいただけると思います。
それは
「得意な科目・分野しか学習しない」
「苦手な科目を後回し、あるいは手を付けない」
という「学習法」です。
う~ん、これは「学習法」なんでしょうか?
という訳で、当塾の実例です。
数年前、中学3年生に進級し「志望校も決まっている」というAさんがいました。
しかし、それまでののんべんだらりとした生活が変ることがなかったため、心配した保護者の方が私に電話をしてこられました。
そして、Aさん・保護者・私の三者で「次のテストで最高得点か順位を出せなかったら、しばらくは毎日自習室学習」と決めました。
当然、最高の結果など出るわけがなく、めでたく「自習室で缶詰」が決定。
本人も思うところがあったようで、きちんと自習室で学習を進めました。
次のテストでは、何と過去最高の結果になり「志望校が見えてきた」とみんなで喜んだのですが・・・。
その後、秋口から成績は伸び悩み。結局第一希望をあきらめ、第二希望の高校に進学しました。
さて、好スタートを切ったはずのAさんの成績が伸び悩んだ理由ですが
「Aさんは得意な科目・分野しか勉強しなかった」
ことに尽きます。
Aさんは「数学・理科が得意。でも英語・国語は苦手」という特徴がありました。
こうなると重点を入れて学習するべきは「英語・国語」であるはずです。
しかしAさんは好きで得意な数学・理科を中心に学習したのです。
これでは、苦手科目の理解・成績がアップするはずはありません。
Aさんの学習は「『この時間は勉強した』という事実を作るのが目標。苦手な科目をやらずに得意なものだけでいい」
ということですね。わたしは、このような学習態度を
「アリバイ作りのための勉強」「学習/勉強ではなく『作業』」と呼んでいます。
そして
「こんな時間の使い方は学習の理解度や成績アップにつながらない」と生徒さん、特に受験生に繰り返し伝えています。
「何のために勉強するのか?」について考えれば「学習の理解度や成績をアップさせて、受験に備える」という考えに到達します。
「目標は勉強することではなく、それによって理解度・精製アップにつなげ、志望校に合格することである」
ということを常に頭の中において、学習に取り組んでくれればと思います。