師走になり初めての更新ですが、とても年末とは思えない暖かな日々が続いています(本日は12月5日)。ただ、この暖かさも今日で最後。明日からは12月下旬並みの寒さになるということなので、生徒さんの体調が心配なところ。特に受験生である中3生の中には風邪をひいている人もいるので、なおさら気をもみます。
さて「中学校入学までにやっておきたいこと」も5回目。本日は理科について述べたいと思います。
保護者の方ならばお分かりと思いますが、理科・社会という科目は、小学校>中学校>高校と進むにつれて、内容は高度になっていきます。
しかしながら、学習する分野・テーマに変わりはありません。
実際に小学5・6年生で学習する理科の内容が、中学校ではどのように出てくるのかを確認してみましょう。
小5 植物の成長 > 中1 植物
天気の変化 > 中2 気象
魚・人の誕生 > 中2 動物
花の造り > 中1 植物
流水の働き > 中1 地質
電磁石 > 中2 電気
物質の解け方 > 中1 物質の三態
小6 物の燃え方 > 中2 原子・分子
植物の造りと働き > 中1 植物
地層 > 中1 地質
水溶液 > 中1 物質の三態
体の造りと働き > 中2 動物
てことその利用 > 中3 運動とエネルギー
電気 > 中2 電気
月と太陽 > 中3 天文
こうしてみると、小学校で学習する内容が中学校の学習課程とほぼ直結していることが分かります。
これを理科の4分野~生物・地学・化学・物理~に分けてみると以下のようになります。
生物(5項目) 植物の成長・魚、人の誕生・花の造り・植物の造りと働き・体の造りと働き
地学(4項目) 天気の変化・流水の働き・地層・月と太陽
化学(3項目) 物質の解け方・物の燃え方・水溶液
物理(3項目) 電磁石・てことその利用・電気
このように、小学5・6年生の内容で、中学校の理科に直結する項目は生物・地学の方が化学・物理よりも多いことが分かります。
しかし、中学校の理科ではこれらの4分野をほぼ均等な時間をかけて学習するので、化学や物理の基礎知識が弱い人は苦戦する可能性が高くなります。
さらに、化学・物理は数学的な計算の素養も必要となります。
具体的に言うと、小5の算数で学習する「平均・単位量当たり」、小6の「距離・速さ・時間」の基礎知識が身についていないと理解が進まないことになりかねません。
といいますか、机上の知識でしかなかった算数・数学の知識が、理科を通してその活用法を学ぶことになるわけです。
ですから、理科に関しては生徒さん個人個人の状況によって何を学習するのかが大きく異なってきます。
例えば「理科にはあまり苦手意識はなく、生物・地学系が得意なので、そちらを大いに伸ばしたい」ということであれば、その分野を徹底的に学習してもいいと思います。
逆に「理科が苦手で、特に化学・物理系がダメ」ということであれば、中学校入学前にあまり難しくない問題集を1冊仕上げるという方法もあります。
また、それ以前に「理科も算数も苦手なので、二科目を併せて復習を進める」というのも、勿論「あり」でしょう。
さらに当塾の所在地である埼玉県深谷市の中学校で採用されている理科の教科書では、中1の最初に「植物」について学習します。そこで、植物を徹底的に復習するというのも目的にかなった方法と考えます。
いずれにせよ、それぞれの生徒さんの状況に合わせて学習を計画し、進めることが重要になります。
さて、前回のブログで「このシリーズも第5回で最後」と書きましたが、読んで下さっている保護者の方から「先生、英語についてのアドバイスはないのですか?」というリクエストをいただきました。
そこで、予定を変更して次回は「英語」について中学校入学までにどのような準備をすればいいのかを述べたいと思います。
今回もご覧いただきありがとうございました。