前回までは高校受験生の冬休みの学習についてお話ししました。
そこで今回から中学1・2年生の冬休みの学習について記載したいと思います。
まず考えなければならないのは以下の5点です。
1.この冬休みは何を目標として学習を進めるのか?
2.1で掲げたことを実行するのに(各科目ごとに)何をするのか?
3.中学校の宿題を含めて、2を実現するために必要な学習の総量(合計時間)はどれ位なのか?
4.3を実行するために1日当たりの必要な学習時間はどれくらいか?
5.4を計画表に落とし込んでいった場合、計画自体に無理はないか?
まずは「1」から見ていくことにしましょう。
「何を目標にするか?」という事ですが、これは個人個人によって違ってくるのは言うまでもありません。
ただ「目標」というと「冬休み中は1日3時間は勉強する」とか「基本問題集を1冊仕上げる」などというものを想像する人もいるでしょう。
でもそれは「目標」ではありません。「目標を達成するための方法」です。
では「目標」とは何か?
具体的に言えば「関心のある高校への進学を考えて、次の定期テストで順位をOO位上げる」あるいは「なかなかうまくいっていない部活動との両立を実現するために、毎日決まった時間に決まった内容の学習をする習慣をつける」等のことです。言い換えれば
「OOするためにXXする」という、最終目的がはっきりしたものが「目標」という事になります。
具体的に言えば「A高校に入りたいから、弱点の英語を伸ばしたい」とか「大学でエンジニアリングの勉強をしたいから、数学を得意科目にしておきたい」というものが目標になるのです。
では「2」の内容確認です。
「1」でこの冬休みの目標をはっきりさせた上で、英数国理社の各科目ごとに中学校から出される宿題も含めて「何を学習するのか?」を明確にします。
さらにそのために必要な時間を自分自身で出していきます。
この時に中学校の宿題と自分の課題がダブっていれば、中学校の宿題をフルに活用することをまずお勧めします。
その上で「この宿題の内容じゃまだ不安」という人はプラスαの学習をすればよいのです。
ちょっと説明を付け加えます。
当塾のある地区の中学校の場合、今年の冬休みはコロナ禍の影響で10日間です。
この内、大晦日、元旦と翌日まで3日間学習を休むと残りは7日間です。
中学校の宿題に必要な総時間が11時間とすると、1日当たり約1時間40分ほどになります。
ただ、この宿題だけやっておけば学力アップにつながるのかというと、同じことを他の人もやっているので、結局差はつかないことになります。
ですからその科目が苦手な人、もっと力をつけたい人は宿題とは別に学習をする必要がある訳です。
特に中学2年生の場合、この2学期の内容では各科目に苦手な人が多い分野が目白押しになっています。
英語であれば「to不定詞」、数学は「一次関数」「図形の証明」、国語は「古典」などです。
また、中学1年生も英語は三人称単数・代名詞・疑問詞、数学は「比例と反比例」と難問続出です。
この他社会や理科で苦手な分野がある人も、普段の生活ではなかなかまとまった時間が取れないので、この機会を活かすことです。
そのためには、現状を把握して各科目ごとに「何を」「どれだけ」学習するのかを計画する必要がある訳です。
では、それを実行するのに掛かる総時間はどうなるのか?
それについては次回のブログでお話ししたいと思います。