勉強が苦手な人の共通項 ④ 「写している? それだけでは勉強とは言えないね」

こんにちは。

前回のブログで「今週は早めに更新です」としましたが、1日空けての更新をします。是非ご一読ください。

 

 

さて、その際「しっかり板書を写しているのですが、理解が進まない」という保護者の方のお話をしました。

今回はそれに対するヒント、もしくは回答になるかと思います。

 

こういう生徒さんたちのメモの取り方を見ていると「ホワイトボードや黒板に書いてあることしか写さない」「説明が全部終わってから、あるいは全部を書き終わってから書き写そうとする」という特徴があります。

 

では、そのような点のどこが問題なのでしょうか?

 

まず「ホワイトボードや黒板に書いてあることしか写さない」生徒さんの場合ですが、「新しい学習内容を理解するために必要な『自分自身の工夫』をしていない」ことが問題になります。

一口で「新しい学習内容を理解する」と言っても、それは生徒さん一人一人の状況によって違ってきます。その科目が得意な人であれば以前学習した内容と結びつけることは簡単でしょうし、苦手な人であればそれまでの知識をフル動員して理解しようとしなければならないでしょう。ですからその中で、疑問に思うことや「イマイチ分からないこと」が出てくるのは当然です。ただし、それに対して二重線を引いたり、自分自身の補足のメモを書いたり、「?」をつけるなどして、それらを明確にしておけば後で質問をする等のことで理解を深めることが出来るわけです。

しかし、そのようなことをせず「ホワイトボードや黒板に書いてあることしか写さない」生徒さんは、『自分自身の工夫』をすることがないので、理解が深まったり、疑問点を解消することができません。このことが十分な理解を得られないことにつながっていると言っていいでしょう。

 

次に「説明が全部終わってから、あるいは全部を書き終わってから書き写そうとする」生徒さんですが、こちらも状況としては似ています。「説明を聞いているときには新しい内容を理解した気になっても、書き写そうとすると板書の内容だけしか記憶に残っておらず、これまでの学習内容との関連性や疑問に思うことが『すっぽり』頭から抜け落ちている」のです。

 

このような現状を見てみると、いずれの生徒さんも「メモを取るときに自分自身で工夫して『学習』している」とは言い難いですね。

このようなことから、重要なポイントを理解し、また理解を深めるために疑問点を明確にすることが、メモを取っていく時の最大の目的になっていると言えるでしょう。

 

これに対して「ただ単にメモを取っている生徒さん」は学習をしているのではありません。しているのは頭を使わなくても出来る「作業」です。つまり「楽をしている」訳です。ただこれは「学習」と呼べるものではないでしょう。「頭を使わない手抜き」ですね。だからこそ多くの生徒さんがこの罠に陥りやすいのだとも言えます。

 

しかし、作業はいくら積み重ねても「脳の中の新しい回線を作る」ことはありません。学習内容の理解が深まることはないのです。きちんとした手順・方法でメモを取ることが、生徒さんの脳内の新しい回線を開いて理解を深める。そしてそれが生徒さんを新しいステージへと誘うということが、以上のことからお分かりいただけるのではないでしょうか。

 

さて、本日のブログはここまでです。この「勉強が苦手な人の共通項」はまだまだ連載を続けます。

ご意見・ご質問・ご要望等ございましたら、是非ご一報ください。お待ちしております。

 

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