今回は「埼玉県の公立高校入試事情」についてお話ししていこうと思います。
保護者の方から、比較的頻繁に「最後の一人で複数の生徒が同じポイントで並んだら、誰が合格するのか?」という質問を頂きます。
それに対する答えは
「並んだ全員が合格する」です。
次のデータをご覧ください。
これでお分かりのように
「毎年、募集定員よりも実合格者が多い高校がある」
ということです。しかも、上記のデータは代表的な高校のみのため、実際は例年30以上の高校が募集定員以上の合格者を出しています。その理由は
「内申書と入試のポイント合計で、最後の一人が複数の場合、全員が合格するから」
に他ありません。従って、ここから受験生に大切な心構えは
「最後の最後まであきらめずに問題に取り組むこと。自主学習もテストも全集中!」
ということです。昨年11月24日のブログにも書きましたが、「最後まで悪あがき」をしてください。
では、もう少し具体的にお話ししましょう。この時期に必要なことは
「現時点から、どのようにテストの得点に上乗せが出来るかを考える」
ことになってきます。
苦手な科目・分野のある人の場合、
「何とか最低限の基本問題は解けるようにする」
ことはこれからの時間でも可能です。
また、得意な科目・分野については
「陥りやすいミスを極力減らして、更なる高得点を目指す」
ようにすればいいのです。
そのためには
①.自分の得意・不得意な科目・分野を再確認して、どうすればそこに上乗せが出来るかを考えた学習計画を立案し、実行する。
②.恥も外聞もかなぐり捨てて、先生や理解が進んでいる友達に教えてもらう。
事が必要です。
こうして現時点の得点に上乗せが出来れば、また一歩合格に近づくことが出来ます。
残り少ない時間、悔いの無いように過ごしたいですね。
さて、以下は「内申書」と「入試の得点」について基本的な実情を列挙しておきます。ご参考になれば幸いです。
・ 内申書は9科の合計で決まり「3科だけ」「5科だけ」という評価はない。
・ 中学校での各学年の成績の比率をどうするかは各高校が決定する。>傾向として「中1・中2・中3」=「1・1・2」とするケースが多い。
・ その他の項目として「資格」「部活動」「生徒会活動」等があるが、「何を」「どれほど」ポイント化するのも、各高校が決定する。
>一概に「OO検定O級」「部活動で全国大会出場」だから有利、とはいえない。
・ 定員の70~80%を1次選抜で、残りを2次選抜で選んでいく(一部3次選抜を行う高校もある)。
・ ほぼすべての高校が1次選抜と2次選抜では「内申書」と「学力テスト」の比率を変えている。
>普通科等進学校は2次選抜では「学力テスト」重視が圧倒的に多い。専門学科の高校は2次選抜では内申書重視の傾向が強い。
なお、この件については以下の動画でも解説しています。