こんにちは。
今週は
「意外に見過ごされがちな志望校選び3選」
というテーマでお送りします。
先週のブログを読んだ保護者の方から
「先生、他に志望校を選ぶときの注意点やポイントってありますか?」
という質問を頂きました。
そうですね。不安は少しでも少ないに越したことはありません。
特に初めて受験生を持たれる保護者の方は「あれが心配」「これも不安」となるのは致し方ないでしょう。
そういう意味では心配事は少しでも減らしておくに限ります。
では現時点で、私が考えている前回までの志望校選びの基準に、次のような視点を付け加えられてはいかがでしょうか?
①.在籍している生徒さんの通学範囲はどうか? 広い方が様々な「人」に出会うので、充実した高校生活の可能性が高くなる。
②.保護者の方々の様子はどうか? 保護者同士「普通に」交流が出来そうか?
③.対応してくれた先生の様子はどうか? 生徒さんを預けても安心していられそうか?
まずは①ですね。
これについては各高校のパンフレットやホームページに記載されているケースが多いです。
なかった場合、各高校の説明会・相談会・オープンキャンパス等で確認されるといいでしょう。
さて自分自身の経験で恐縮です。私は熊谷市内の高校に通学していましたが、生徒さんの通学範囲はかなり広いと言っていいものでした。
南は大宮市(現さいたま市)、東は加須市、西は秩父市、北は群馬県太田市の生徒さんもいました。
こうなると進路先もバラエティに富んでおり、高3の時のクラスメートには、産婦人科医・紙おむつメーカー勤務、小・中・高校教師、さらに予備校講師。メーカー・商社・金融機関勤務、司法書士事務所勤務もいました。また医師は他に小児科・内科・外科・脳外科・歯科医とおり、家を継いで僧侶となった友人もいました。
よく同窓会で「クラスだけで『ゆりかごから墓場まで』が出来るな」と笑いあったものです。
これに対して同じ市内からの生徒さんが大半を占める高校では、進路もどうしても「地元志向」が強くなりがちです。
それはそれで悪い選択ではありませんが、埼玉県北部は人口減少が始まっており、今後の経済や産業の拡大はなかなか難しいと予想されます。
そのような場合、いろいろな都市や地域から生徒さんが通っている高校では「外に出て働こう!」と発想を転換させてくれる友人に出会えるかもしれません。
尚、埼玉県の北部では県立高校よりも私立高校の方が広い地域から通学している生徒さんが多い傾向にあります。
特に公立高校と違って学区の制限を受けないため、群馬県からの通学者も多くなっています。
続いて②です。
これも私の経験ですが、かつて私立学校の説明会に行ったときにジャージで来られた保護者の方がいらっしゃいました。また別の学校ではスクールバスの中でけんかをしている生徒さんと保護者の方を見たことがあります。
もちろん、そういった方々の姿はごくたまに見られることです。
しかし、この話を塾の保護者の方にすると、ほとんどすべての方は「望ましくない」「一緒の学校に通わせるのは・・・」と思われるようです。
確かに私立学校の「説明会」ですから、その方々が必ずしもその学校に進学するという事ではないのですが、避けたくなる心境も分かります。
そこで、説明会・相談会・オープンスクール等では「この会が保護者会でも違和感がないか?」という確認することをお勧めします。
そしてこれは保護者の方が中心になって判断されればよいかと思います。
最後に③です。
説明会や相談会では対応される高校の先生に違和感はないかを確認されるのが良いかと思います。
これはかつての塾生の話ですが、ある高校の相談会で「僕が相談を受けると、ほとんど受験しないんです」という先生と面談したそうです。
その先生は数学担当という事だったので「うちの子は数学が苦手で」と相談すると「苦手じゃ困りますね」と言っただけだったとか。
保護者の方としては出来れば「では計算問題中心に学習しましょう。高校でも絶対に必要ですから」「丁寧に問題を解くところから始めましょう。答え合わせをして、ミスを復習するといいですよ」等の具体的アドバイスが欲しかったところでしょうね。
さて、その方が他の高校の相談会に参加された時に対応された先生は実に熱心な方でした。
受験勉強に対するアドバイスや不安になる受験生の心情を察してくれて励ましてくれたそうです。
その生徒さんと保護者の方がどの高校を受験したかは言うまでもないことです。
さて、今回は「意外に見過ごされがちな志望校選び3選!」をお送りしました。
このところ「志望校選定」をテーマにお送りしてきましたが、今後の説明会等での参考にしていただければ幸いです。