前回は弱点補強を中心とした学習計画を立てるについてお話ししました。
今回はそれと同時進行してほしい、というか絶対必要なことです。
「必ず過去問を解くこと」「出来れば過去4年間分以上」
についてお話しします。
まず過去問を解くメリットですが、
1.どんな問題が出題されるのかという傾向が分かる。
2.公立入試では平均点、一部の私立高校では合格最低点が公表されているので、自分のおおよその位置が分かる。
と極めて大きいものがあります。
ではその「役立つ情報満載」の過去問。どのように利用していきましょうか?
最初に「問題を解いて採点し、弱点を確認する」のが最もオーソドックスな利用法です。
これは前回話した「冬休み明けまでの弱点補強」にしっかりリンクしています。
次に「問題を解き終わった段階で、出題されたものを分析する」形で、過去問を使い倒すことが出来ます。
例えば、埼玉県公立高校入試問題では、
理科・・・大問1 4分野から2問ずつ出題 大問2 地学 大問3 生物 大問4 化学 大問5 物理
社会・・・大問1 世界地理 大問2 日本地理 大問3 古代・中世・近世史 大問4 近代・現代史 大問5 公民 大問6 総合問題
というように出題傾向が決まっています。
更に社会の世界地理では、第1問が大洋・大陸等の地名、第2問は緯度経度の問題という傾向が続いています。
埼玉県公立高校入試は1科目50分で行われますが、その後の答え合わせ、間違った箇所の確認、問題分析等を考えると1科目につき1時間では足りません。
やはり1科目につき最低2時間で過去問対策の実践が必要です。特に学習が苦手な人はそれ以上の時間が必要でしょう。
ですが、この「過去問を解き、弱点補強と問題分析を図る」ことで得られるものは今までの学習以上のものが期待できるのは明白です。
なぜならば「自分の現在地」が明確になり、「どこまで行けばいいのか」もはっきり分かるからです。
上の写真はポピュラーな「声の教育社」の過去問6年間分の問題集ですが、ここまで利用できれば十分でしょう。
なお過去問問題集を利用する場合「古い年度の問題から解く」ことをお勧めします。
年度を重ねるごとに問題傾向がつかめますし、新しい問題にも対応できます。
このため徐々に得点が上がり、問題を解く感覚が分かってきて自信につながるからです。
では次回は「わがままな計画を立てる」についてお話しします。