こんにちは。
昨日の結果発表に伴う合格者の数値データが出たので、検証したいと思います。
私が「最後の1点を取りに行け」という2月27日のブログで、実質的な倍率は下がる理由としたのは以下の3点です。
①.事前取り消し・当日の欠席がある。
②.合格者は転編入学者の枠を入れて40の倍数になることが多い。
③.ボーダーラインで並んだ場合、全員合格になる。
では2020年の入試はどうだったのでしょうか? 県北地区だけですが、見てみることにしましょう。
①.入試直後の検証編では「熊谷高校・熊谷西高校普通科・深谷第一高校で当日欠席が各1名、寄居城北高校で2名」と書きましたが、その後これらの高校では確定倍率から事前取り消しを引いた受験生数と実受験者数に差異はありませんでした。
つまり2月28日に受験できなかった人は、全員無事に後日の追試験を受験できたようです。
これらの受験生にこの「追試験」と言うシステムは正に「天の恵み」ですね。
②.多くの高校では定員に転編入学者の募集を設定しています。だいたい1~2名の場合がほとんどです。
ですから今年の熊谷高校・熊谷女子高校のように定員318名のような「中途半端な」定員を設定している高校が多いのですが、これに「転編入学者2名」を加えるといずれの高校も実質定員320名と考えられます。
では実際の合格者はどうだったのでしょうか?
熊谷高校 定員318名>合格者319名
熊谷女子高校 318名>319名
深谷高校 199名>199名
進修館高校総合学科 198名>199名
不動岡高校普通科 318名>318名
松山高校普通科 278名>278名
以上の高校では「合格者は40の倍数」になりませんでした。
③.だからといって今年の入試は「基準を今まで以上に厳密にした」のかというと、必ずしもそうではないと言えます。
以下の高校では定員を超えた合格者を出しています。
熊谷西高校普通科 定員278名>合格者285名
本庄高校 318名>321名
深谷第一高校 278名>282名
深谷商業高校商業科 158名>160名
松山女子高校 318名>322名
また②で記載した熊谷高校・熊谷女子高校・進修館高校総合学科も募集定員を超える合格者を出しています。
このことから「ボーダーラインで並んだ場合、全員合格になる」という過去の事例は今年も適用されたと考えられます。
以上で「2020年 埼玉県公立高校入試 『最後の1点を取りに行け』 検証2」を終わりにしたいと思います。