こんにちは。先週お知らせしました通り、群馬県の私立高校入試の結果が出ました。当塾からも受験生がいましたが、見事に合格!
今年、高校へのパスポートGET第1号となりました。
本日は埼玉県内の私立高校入試の解禁日。ほかの受験生もこの勢いに乗って頑張ってほしいものです。
さて、先週に引き続き「2020年度 埼玉県内の私立高校『理科』の問題を予想してみる」の第2弾です。
今回は前回の大問2(地学)・大問3(生物)に続けて、大問4・5を予想したいと思います。
まずは大問4ですが、この大問4は「化学」が出題されており、2010年度入試以降は以下のような内容になっています。
2010年度 電気分解(中3・イオン)
2011年度 化学変化(中2・原子・分子)
2012年度 溶解度(中1・物質の三態)
2013年度 化学変化・密度(中2・原子・分子/中1・物質の三態)
2014年度 電解質(中3・イオン)
2015年度 化学変化・燃焼(中2・原子・分子)
2016年度 電池(中3・イオン)
2017年度 化学変化・分解(中2・原子・分子)
2018年度 蒸留・密度(中1・物質の三態)
2019年度 原子・分子(中2・原子・分子)
こうしてみると2013年度のように中1・2年の内容にまたがって出題されるケースは少数です。
また、その2013年度を除けば、2年連続で同じ学年の内容が出題されるケースも見当たりません。
とはいえ、中2の「原子・分子」と中3の「イオン」は共通する内容も多く、「原子・分子」の基礎知識の上に「イオン」の内容が乗っかっている形になっています。
ですから、2020年度は「原子・分子」が出題される可能性は低いと思いますが、「イオン」の問題を解くにはその基礎知識が必要な場合が多いので、注意が必要です。
では、最後の大問5です。ここでは「物理」が出題されています。早速2010年度以降の内容を見てみましょう。
2010年度 斜面(中3・運動とエネルギー)
2011年度 定滑車・動滑車(中3・運動とエネルギー)
2012年度 電気と熱量(中2・電気)
2013年度 力(中1・力)
2014年度 斜面(中3・運動とエネルギー)
2015年度 電気と熱量(中2・電気)
2016年度 凸レンズ(中1・光と音)
2017年度 斜面(中3・運動とエネルギー)
2018年度 電流と磁界(中2・電気)
2019年度 水圧(中1・力)
2010/2011年度は2年連続で中3の「運動とエネルギー」から出題されていますが、それ以降は「中3>中2>中1」という流れで出題が続いています。
であれば「今年は中3の『運動とエネルギー』から出題か」と考えたいところですが、他にも中1の「光と音」や中2の「電気」もインターバルがあり、完全に捨てるわけにはいかないでしょう。
但し「電気」でも「オームの法則」等基本的な問題は大問1で出題される傾向が強いので、それらの基本事項を踏まえたうえで、大問5対策として「磁界」「熱量」等の問題に当たった方がよいでしょう。
という訳で今年度の「理科」の入試問題の出題内容を予想してみましたが、いかがでしたでしょうか。
実は前回のブログを見た保護者の方から「先生、今年は去年までのように『これが出ます!』って断定していないんですね。どうしたんですか?」と声を掛けられました。また、今回も前回同様にあえて断定を避けるようにして過去問を分析してきました。これには次のような理由があります。
昨年、このブログを読んだ受験生が、入試当日まで私の予想した分野しか勉強しなかったということがありました。
そして昨年度の予想は当たったのがごく一部という惨憺たる結果になりました。幸い、その受験生は志望校に合格しましたが、今までのように「これが出ます!」と断定してしまうと「それしか勉強しない受験生を生み出す」という危険性があることが分かったのです。
私の予想はあくまでも参考意見であって、今後何を優先して学習するかは受験生の学力状況・ストロングポイント・ウイークポイント、残された時間等を考慮して受験生自らが決めるべきと考えます。
最後の入試まであと1か月余りですが、この時間を有意義に過ごすための指針としてこの「問題予想」を利用してくれればと考えています。
では、本日はこの辺で失礼します。