「2021年3学期の中学英語は忙しい」も三回目、そして最終回です。
今回は
3.生徒同士等の「会話」を練習する時間が大幅に増える > 「読む」「書く」の時間が減少する
について書いていきます。
前回の指導要領改訂の時に文科省が打ち出したのは
「英語の4技能を強化する」という事でした。
4技能とは「聞く」「話す」「読む」「書く」という分野です。
これまでの高校入試や大学入試がともすれば「読む」あるいは「聞く」という2技能に力点を置いていました。
そのため中学・高校もその分野中心の授業で成り立っていたことからの脱却を図って「使える英語」を目指したわけです。
そして今回は小学校から本格的に英語学習を始めたためさらに一歩進んで
4技能5領域を打ち出してきました。
ここでは「聞く」「読む」「書く」に加えて、「話す」を2つに分けて「やり取り」「発表」という分野を設定したのです。
そのため4月からの授業では「生徒間での会話練習」や「ミニ・プレゼンテーション」まで「話す」ことに力点を置いた授業が進められるでしょう。
ただし、英語の授業は公立中学校では週4時間と、現状と変わらないので「話す」練習が増える分は、他の分野の練習時間が減ることになります。
そこで削減されるのは、これまでの古典的な英語教育の中心だった「読む」「聞く」の時間になることは自明の理です。
もちろん東京都が高校入試に英語の「話す」テストを組み入れようとするなどの新しい流れは確実に見えています。
ただしここしばらくは、高校も大学も入試の英語はこれまでと同様の形式で推移するでしょう。
そうであれば「話す」練習も重要ですが、これまでの「読む」「聞く」「書く」も手が抜けないことになります。
学校で対応できないのであれば、外部の機関を利用するのも一方法です。
当塾も3月後半からの春期講習では、4月からの新指導要領を見越した中学英語の講座を設定する予定です。
さて「2021年3学期の中学英語は忙しい」はこれで終了です。
次回からは「本番まで1か月を切った!今、やることは?」をお送りする予定です。
尚、この件については以下の動画でも解説しています。そちらも是非ご覧ください。