3年目の学校選択問題を追ってみる ② 導入前の入試問題(数学編)

本日は4月10日。既に春休みも終了し、各学校では始業式・入学式も終了しました。

当塾でも新年度を迎え、新たな気持ちで生徒さん一人一人が頑張ろうとしています。

 

まあ、そんな中、桜の花は散ったというのに、本日はまさかの雪でした。正に「季節外れのなごり雪」でしょうか。

 

 

さて「3年目の学校選択問題を追ってみる」の二回目です。本日は導入前の数学の問題の傾向を分析してみます。

前回同様、埼玉県の公立高校入試で各科目が現行の100点満点にされた2010年から2016年までの問題の傾向です。

 

この間の問題は全て大問1~4で構成されていました。

その配点ですが、 大問1(50点)・大問2(20点)・大問3(11点)・大問4(19点)で変わりませんでした。

 

また、問題数を見てみると、大問1は(1)~(11)・大問2は(1)~(4)・大問3は(1)(2)・大問4は(1)~(3)と、こちらも変わりありません。尚、大問1の(11)は2つの問題から構成されているので、問題の合計数は21問になります(こちらも数に変化はありません)。

 

各大問毎にその内容を見てみると

 

大問1では(1)文字式の計算 (2)正負の数の計算 (3)無理数の計算 (4)二次式の計算 (5)二次方程式 (6)連立方程式 (7)二次関数の問題 とここまでは同じ傾向の問題が続いていました。

(8)以降は「立体図形の体積・表面積」「確率」「角度(特に円周角)」の出題率が高く、その他として「資料の整理(中1の内容)」「標本調査(中3の最後の内容)」等の出題がありました。

基本的な問題が多く、数学が苦手な人はこの大問1でどれだけ得点できるかが数学のカギとなりました。

 

大問2は毎年、作図問題が出題されています。その他に相似を利用した平面図形の面積の算出、円周角の問題、確率など大問1と共通する内容・レベルの問題も見受けられます。

 

大問3は一次関数と二次関数のグラフの組み合わせや、さらにそれに図形を組み合わせた問題等が出題され、大問1・2に比べて明らかに「応用問題」として難度を上げたことが分かる内容になっていました。

 

大問4は「図形の応用問題」です。証明問題をはじめ、合同や相似、三平方の定理を利用した角度や辺の長さ、面積の算出。その算出法も記載するというところまで難度を上げる問題が出されています。

 

 

このような中、平均点の動向を見ると最低で36.5点。最高で51.1点となっており、7年間の平均点は44.1になっています。前回調べた英語の平均が50.9でしたから、それに比べると6.8も低いことになります。

もともと埼玉県の公立高校入試の各教科が40点満点だった時代から、数学の平均点は最も低いことが多かったのですが、これに「学校選択問題」のシステムを加えることで何を目的としたのでしょうか?

 

それは次回以降に徐々に記したいと思います。

 

では今回はこの辺で失礼します。

 

 

 

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