新学年が始まり、二週間が過ぎました。
新しい学校・クラスにももう慣れてきた人が多いのではないでしょうか。
さて、当塾では中学生に毎月英語と数学のテストを実施しています。
本年度も本日から始まりましたが、過去9年の平均点等からおおよその偏差値が分かるようになってきています。
今年はみんなどんな努力の結果を残してくれるのか楽しみです。
「3年目の学校選択問題を追ってみる」も四回目です。今回は2017年~2019年の学校選択問題ではない、一般入試の英語の問題を分析しようと思います。
一言で言うと、学校選択問題を導入する前の問題数・傾向と大きな変化はありませんでした。
尚、導入前の2010~2016年の入試問題については、このテーマの①で英語を、②で数学を取り上げています。そちらもご参照ください。
では年度別に大問毎の出題傾向を見てみましょう。
<2017年>平均点52.0点
大問1 リスニング問題 問題総数11問・配点28点 *学校選択問題と共通の内容
大問2 告知文・穴埋め問題 問題総数4問・配点12点
大問3 長文読解問題 問題総数6問・配点20点 テーマ:学校生活
大問4 会話文読解問題 問題総数8問・配点30点 テーマ:将来の夢に関するスピーチ *学校選択問題の大問2とほとんど共通
大問5 英作文 配点10点 テーマ:「家にいるのと外出するのはどちらがいいか」5文以上で書く
<2018年>平均点55.9点
大問1 リスニング問題 問題総数11問・配点28点 *学校選択問題とほとんど共通の内容
大問2 告知文・穴埋め問題 問題総数4問・配点12点
大問3 長文読解問題 問題総数6問・配点20点 テーマ:学校生活(職場体験)
大問4 会話文読解問題 問題総数8問・配点30点 テーマ:交通ルールについて *学校選択問題の大問2と問題文は共通。ただし共通問題は4問のみ
大問5 英作文 配点10点 テーマ:「高校生になったら何をしてみたいか?」5文以上で書く
<2019年>
大問1 リスニング問題 問題総数11問・配点28点 *学校選択問題と共通の内容
大問2 告知文・穴埋め問題 問題総数4問・配点12点
大問3 長文読解問題 問題総数6問・配点20点 テーマ:学校生活(ALTにゴミ出しを教える)
大問4 会話文読解問題 問題総数8問・配点30点 テーマ:シンガポールの年配者
大問5 英作文 配点10点 テーマ:「あなたにとって英語学習の最良の方法は?」5文以上で書く
注)4月23日現在、2019年度の入試の平均点は公表されていない。
こうしてみると、問題数・問題形式・出題傾向共に変わっていないことが分かります。
学校選択問題が「0からのスタート」で、毎年のように難度や問題の傾向の変更をしているのに対して、一般入試問題は「様式美」を思わせるような「出来上がった形」になっています。
2019年の平均点はまだ公表されていませんが、2017・2018年の平均点はそれ以前に比べて若干低下したように見られます。
ただ、これは偏差値60以上の生徒さんの多くが「学校選択問題」を採用している高校を受験したためで、もしもその生徒さんが2016年以前と同様に同一の入試問題を解いていれば、平均点は4~6点位上に上がったと考えられます。
こうしてみると一般入試問題は「現時点で一つの完成された形」を示しているため、今後の入試でも極端な変化はしばらくないのではないかと考えられます。
では、本日はこの辺で。
次回は「学校選択問題の分析~数学編~」をお送りしたいと思います。